広報と広告(3)
狭義の広告にとどまらない、広報戦略と広告戦略
これからの時代は、広報と広告媒体の最適な組み合わせにより、シナジー(相乗効果)を追求する必要があります。
インターネット時代、SNSなど、ますます、「販売促進」は、狭義の広告にとどまらず、広報戦略と広告戦略を総合的に判断できる人材が求められています。
相互にリンクし、連携させながらも、例えば、営業広報と広告戦術をどのように区分し、考えるかということも大切になります。
また、どのような情報を、どのようなメディアやツールで、どのように表現すれば、インパクトのある広告が可能か、広告対費用効果が高いか、というクリエイティブ・プラン(広告表現)を組み立てる必要が出てくることになるでしょう。
その意味で、これからは当然のことですが、そのプロジェクトのメンバー、あるいは連携するメンバー全ては、広告主の立場で、戦略と戦術を考えるということが必要です。
それは、広告主の商品、販売、販促=「商、販、販促」戦略と戦術を理解する、スキルと知識が必要になります。
その目標を、目指してカリキュラム化したのが、プロモーションコーディネーターの育成プログラムです。
広報表現や、広告表現を消費者に的確に伝えるためには、そのイメージや商品、サービスなどの性格などを理解し、マネジメント、マーケティング戦略を立案、そして媒体をどう組み合わせるかというメディアミックス・プラン(媒体戦略)の両輪から成り立っています。
新聞、雑誌、テレビ、ラジオといった広告媒体は、それぞれの特性を持っています。さらに、インターネットを含めたメディア、SPメディアをコントロールしてゆくことも、メディアミックスの課題です。
費用対効果
広告代理店の方にとっては、現実的には、広告主の費用対効果は、広告主にしかわからない局面も多くあるでしょう。しかし、市場における広告主の製品の現状分析結果を十分踏まえて、広告目標を策定しなければなりません。
マスメディア、SPメディアを含めた、媒体コストは、販売促進のコスト全体の中で非常に大きい割合を占めるものです。そのためメディアミックスにあたっては、媒体特性を最大限に生かし、限られた予算内で最大の効果を発揮するための媒体選択が求められることになります。
媒体の最適な組み合わせは、その商品・ブランドの置かれている市場状況やコミュニケーション目標によって異なります。また、想定されるターゲットの行動特性、ライフスタイル、価値観などを十分理解して、メディア選択する必要があります。
一方、マーケティング戦略の確立を上げるため、コミュニケーション・ミックスの主軸として、マスメディア、SP(セールス・プロモーション)メディア、PR(パブリック・リレーションズ)、人的販売(営業販売活動)などのミックスによる「メディア・シナジー」(メディアの相乗効果)を発揮させることが重要となっています。
プロモーションコーディネーターは、企業のマネジメントとマーケティングの理解をするために、体系的な販売促進の知識とスキルが必要と考えています。